法律婚にする場合、最初に浮上する問題は夫と妻、どちらの姓(氏)にするかだろう。民法七五〇条は「夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する」と定めている。しかし、実際には九六・二パーセント(厚生労働省二〇〇四年の調査)の夫婦が夫の姓を選んでいる。これは奇妙な現実で、半分は長男相続を原則とした戦前の家制度の残存、もう半分は「戦後の習慣」としかいいようがない。だって、長男長女ばかりの現在、本当に「家」中心なら、妻の姓を選ぶ夫婦が半分はいるはずなんだから。私はこれは、「サラリーマンの夫+専業主婦の妻」という夫婦の形が選ばせた習慣ではないかと思っている。夫ひとりが社会生活をおくっていた時代なら、たしかに夫の名字で一家を代表させても不都合はなかったのだ。現在はどうか。
精進料理が基本の法事の料理も、年忌の回数が進めば魚類も膳に並ぶ。結納後の食事会も和食のことが多く、おめでたい鯛はつきものだ。尾頭つきの焼き魚は、供されるとき頭を左に、腹が手前になって皿に盛られてくる。薬味としておろし大根が皿の隅に添えられ、鮎の塩焼きのように、はじかみという赤く酢漬けにしたショウガが寄せかけられた盛り付けもある。とりあえず何か添え物があれば隅に寄せておき、頭の下、人間でいえば肩にあたる部分から箸をつけよう。表側の身を食べ終えたら、ひっくり返さずに骨をはずして食べるのが正式な作法だが、そのやり方はけっこう難しい。じょうずに焼けていれば、ほっくりはずれるはずだが、身の薄い魚や軟らかい肉質だと、箸先でグズグズに崩してしまうこともある。そんなことにならないよう、頭を左手で押さえて右手の箸で尾を挟み、左側へ向けて起こすようにすると頭ごときれいにはずれる。魚の尾は先に箸で切っておいてもいいが、急ぐと途中で骨が折れてしまったりするから慎重に。鯛のような大きな中骨なら、下身と骨のあいだに箸を入れていったん骨を浮かせるとうまくはずれる。魚の背中側と腹側の小骨のたくさんついた鰭も、はずしてかまわない。なお、取りのけた部分は皿の向こう側にきれいにまとめて置いておく。
電話をかけるとき、いつまでも担当部署につながらないのはイライラするものだ。「少々お待ちください」と何人もたらい回しにされたあげく、「担当者はただいま席をはずしております」という結果になると、誰だって怒り出したくなる。あるケースでは、クレームの電話をかけたお客様が、さんざんたらい回しにされたあとに「こちらから折り返します」と言われて電話を切って、結局その電話がかかってきたのは、4時間を過ぎたころだったという。お客様は待っている間、「もうそろそろかかってくるのでは」と気をもんでいたため、もともとのクレーム内容よりも、折り返し電話の遅さのほうが怒りの対象になってしまったようだ。「折り返しご連絡します」で相手を待たせてもいい時間の目安は、10分以内と考えよう。それができない様子ならば、「ただいま会議中でして、午前中いっぱいはかかりそうです」など、返信にどのくらいの時間がかかるかを伝えておくことがマナーだ。
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